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歴史的文献探索（故人を偲ぶ）
日本列島改造論
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　田中角栄著

その6（§3）
●角栄当時からやはり存在した財政規律論
－子や孫に借金を残さない考えは，一見親切。だが生活関連の社会資本が十分に整備されないまま，次の世代に国土が引きつがれるなら，その生活や産業活動に大きな障害。美しく住みよい国土環境には，世代間の公平な負担が必要。

●日本はまだまだ成長は可能。そのためには，
１ 　社会資本投資拡大，
２　個人消費の拡大，
３　民間設備投資主導 ＝輸出第一主義の経済から，公共部門主導による福祉重点型政策への転換が必要。今の日本も同じ。

●福祉は天から降って来ない。日本人自身が経済を発展させることで築きあげるほかに資金の出どころはない。
住みよい，豊かな社会を作るための膨大な資金は，低成長〈デフレ〉の下では捻出できない。

●物価抑制〈デフレ〉政策よりも，経済成長政策の採用は，世界的傾向。生産性が高まれば物価も安定。