ヒトラー 権力掌握への道 後編前編では、ドイツの伝令兵として第一次世界大戦に参加したヒトラーが、敗戦後、急進派の指導者として登場する1920年代末までを描く。
第一次大戦で伝令兵として塹壕を駆け回ったヒトラー。敗戦後のドイツの悲惨な状況が、彼の強いドイツへの思いと政治に関わりたいという欲求を後押しする形となった。軍の情報部員として働きながら反ユダヤ主義、反資本主義に傾倒し、その後、過激な演説で一目置かれるようになっていく。1928年の議会選挙でナチスの得票はわずか2%。しかし、その状況は翌年の「世界恐慌」で一変することになる。
ヒトラーの生い立ちやウィーンで芸術家を目指し挫折した青年期、さらに憎しみや怒りの感情を煽って大衆の心を掴む演説やジェスチャーの訓練を重ねる様子も綴られる。