0605ハーハ ート 大学 白熱教室 第6回 part 5 マイケル・サンデル第6回 「動機と結果 どちらが大切?」 Lecture11 自分の動機に注意 ここから3回に渡って、このコースで最も難解だが、重要なイマヌエル・カントの思想を検証していく。カントは功利主義を否定した。私たち一人一人は、効用の最大化に勝る、ある種の基本的な義務と権利を持っていると論じる。カントはまた、結果を計算した上での道徳的行為を否定する。私たちが、義務から行動したときのみ、それが正しいからという理由で行動した場合のみ、私たちの行動は道徳的価値があるというのだ。カントは、店主がお釣りをごまかす機会を、自分のビジネスへの影響を心配して逃す例を挙げる。カントによれば、店主の行動には道徳的な価値はない。彼は正しいことを間違った理由のために行ったからだ。 Lecture12 道徳性の最高原理 カントによれば、私たちの行動に道徳的価値がある場合、その道徳的価値を与えるのは、自分の利益や性向を乗り越え、義務から行動する私たちの能力である。サンデル教授は、スペリング・コンテストで優勝した13歳の少年が、審判に、自分が本当は最後の単語のスペルを間違えたことを告白した実話を伝える。この例などを用い、教授は、ある行動が道徳的に正しいかどうかを判断するカントのテストを説明する。私たちの行動を突き動かしている原則を特定し、その原則が人間誰にとっても通用する普遍的な法になり得るかどうかを尋ねていく。