戦略バランスが劇的に変化する中東情勢アメリカは、国内のシェールガスのお陰で中東へのエネルギー依存度を減らして、中東から手を引きつつある。スンニ派の大国サウジアラビとシーア派の大国イランは、潜在的に競争関係にある。イランは、イラク、シリア、レバノン、イエメンでその影響力を拡大しつつある。サウジアラビは、そうした動きを警戒しており、イエメンには軍事介入した。ロシアは、シリア内戦でアサド政権を支え、経済的、軍事的にシリアに足場を築いた。イスラエルは、UAEと関係を正常化して、両国の協力は経済、軍事、インテリジェンス、テクノロジー、宇宙に広がりつつある。両国は、イランへの警戒を共有している。イスラム国は、トルコで再編を図っていると言われている。サウジアラビア、UAE、エジプト、バハレーンは、カタールがテロを支援していると主張し、カタールとここ3年間断交している。カタールは、ハマス、ムスリム同胞団を支援していることを認めるが、アルカイダは支援していないと4国の主張を否定している。カタールには、8000人の米兵がおり、カタールはアメリカに最新鋭のF35ステルス攻撃機の売却を求めている。欧米の兵器メーカは、相変わらず同地域に兵器を売り込んでいる。UAEには、ハッカーを雇い、カタール指導部を盗聴していたという疑惑がある。カタールがF35への関心を示しているのは、同じくF35を導入しようとしているUAEへの対抗もあると見られる。トルコは、オットーマン帝国の再建を目指していると言われ、独自の動きを見せている。中東情勢は、劇的に変化しつつある