2017年5月6日GWセミナー講話第7回(公開)1.仏教の教え・悟りの3段階:現世否定ばかりが仏教ではない
一切皆苦などの教えで、仏教は現世否定でニヒリズムと理解されることが多いが、それは、自我などへの執着が強い段階での修行法であり、一種の方便(手段)です。
その次の段階では、一切は空と考え、現世は苦でも楽でもなくとの見方があり、さらには仏陀の境地では現世が仏の浄土・涅槃であるとして、全面肯定する思想があります。この万物を肯定する思想は、万物を平等に愛する仏陀の大慈悲と一体です。
2.周期説による今後の社会の予測:北朝鮮問題・ポスト資本主義・宗教と心理学の融合
近代日本と世界の政治・経済・思想・宗教に周期的な変化があるという説があります。識者の中にも、60年周期説・120年周期説を唱える人がいますが、この講話では、30年単位での変化に注目しています。
その中で、新しい思想として、ポスト資本主義、宗教哲学・宗教科学・宗教心理学(特に「仏教と心理学の融合」)や、これまでに繰り返された原理主義的な宗教の終末思想を含め、善悪二元論的な思想のぶり返しを防ぐ対処法(「精神的なワクチンの必要性」)を語っています。