花貫川第一発電所第3号水路橋(めがね橋)@茨城県高萩市高萩における電気事業は、当初石炭を利用した火力発電が、大正元年に設立された多賀電気株式会社によって始められたが、事業拡張を図るため花貫川の水力を利用する花貫川第一発電所が大正7年に設置された。
取水口を中戸川鳥曾根に設け、水路は山の中腹を掘り抜き導水された。この導水のために谷に水路橋が設けられた。花貫川第一発電所第3号水路橋である。この水路橋の橋脚は沢の谷底から石を約15m積み上げ、その上部はコンクリートにより、両側の山に向かって2つのアーチが架けられている。これが眼鏡のように見えることから「めがね橋」と呼ばれており、現在も現役で使用されている高萩市の貴重な近代化遺産である。
めがね橋は「花園花貫県立自然公園」の地域にあり、周辺には花貫渓谷、名馬里ケ渕、花貫暖帯・温帯混合自然林など豊かな自然に囲まれている。