酒井啓子:「アラブの春」と「ウォール街」と「3.11」をつなぐもの「社会の側が国家とは別に情報を持ちうるのだということが 国家と社会の関係を決定的に変えたといえる」 「お上」の情報が信じられないなら 別の情報源から情報を収集すればよい。 それがネットからの情報だ。 ネット情報は玉石混交で、非常に有益なものもあれば、 ゴミ情報も多い。 情報を自分自身で取捨選択する力も求められる。 「お上」の線量情報が信じられなければ 自分で線量計を購入し、自分で計測する。 しかもそれをネット上にお互いに情報交換する。 原発再稼働の動きに対してはデモや集会を行い、抗議し、座り込む。 現状はここまで進んだと思う。 それは画期的な進歩だと思う。 しかしそれでも阻止できなければどうすればよいのか。 それは次に問われることだと思っている。 酒井啓子女史はこのように結んでいる。 「自分達を見捨てるシステムに安住することは 自分達の生き死にを脅かすことなのだという新しい意識が 先進国でも途上国でもともに芽吹いたのが2011年だった。 それがそれぞれの環境で次にどのような行動となって現れるのか。 あるいは危機を体験したことで得た知識と情報が 身に染みる「他人事じゃない」という感覚が 危機が喉元を過ぎたことで再びただの「物知り」に戻ってしまうのか。 それはアラブ世界だけの話でも、ウォール街だけの話でもない。 私達の震災後の世界の話なのだ」
3・11を思索する:酒井啓子:「アラブの春」と「ウォール街」と「3.11」をつなぐもの
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