マダニを媒介する感染症 マダニ対策に熟知する・・・ダニ媒介性脳炎
中枢神経系におけるウイルス感染症。この疾患はほとんどの場合髄膜炎、脳炎、もしくは髄膜脳炎として表れる。また、ほとんどの場合は神経障害として認識されるが、軽い熱として起きることもある。長期、もしくは永続的な麻痺の頻度は感染患者の10-20%でみられる。新規患者数はほとんどの国で増加している。原因ウイルスであるダニ媒介性脳炎ウイルス (tick-borne encephalitis virus; TBEV) は広い宿主域を持ち、反芻動物、鳥類、齧歯類、肉食動物、馬、人に感染する。この感染症は人獣共通感染症であり、反芻動物や犬が人への感染源となり得る。また、自然宿主は齧歯類とマダニである。
日本紅斑熱(にほんこうはんねつ、)
リケッチアの一種である日本紅斑熱リケッチア の感染によって引き起こされる感染症である。以前は東洋紅斑熱とも呼ばれた。1984年に徳島県で発見された新興感染症であり、日本の関東以西の地域に見られる。ダニ媒介性疾患の一つであり、この菌を持ったマダニに刺されることによって感染する。日本では感染症予防法によって四類感染症に指定されている。